「感謝・報恩・愛」

株式会社シセイ 代表取締役 河村 達生様

調剤薬局や介護事業を展開

  • 今のお仕事を始められた経緯を教えてください。

大学の薬学部卒業後、MR(製薬会社の営業)をしていましたが、自分の将来像として、勤め人として定年を迎えるまで同じ会社に所属し続けることになることに、大きな抵抗感を感じ、3年で辞めることにしました。いずれは独立して会社を経営したいと考えたので薬剤師として調剤薬局に転職しました。

薬剤師としての修業を積んでいく中で「薬局の社長をやってくれないか?」と頼まれ、32歳で雇われの社長となり、10年の期間を薬局の経営に携わりましたが大株主と意見の相違から退任しました。そして、さらに5年間、雇われの社長をやりましたが、再び大株主との意見の相違で、辞任する事態に至り、やはり完全に独立して、出資から経営からすべて自分でやらないとダメだと思い、調剤薬局の運営を行う株式会社シセイを興すに至りました。

 

  • 仕事の中で大切にしている価値観を教えてください。

ひとつは雇っている社員の「成長」です。価値を与えるため、幸せになるため、変化していくために成長が必要不可欠だと考えています。現状維持は退化ですから。

いつも社員には「知識・技術・人間性」と話しており、薬剤師であれば知識は当たり前ですが、人間性を高めることが重要と考えています。人間性、というと漠然としていますが、心の在り方、思考技術を身に着け、包容力、素直さ、柔軟性を高めることで、患者にも仲間にも社会からも頼られる薬剤師、かかりつけ薬剤師になってもらいたいと思っています。それが地域の方々の健康サポートにもつながるだろうと。

ふたつ目は世の中に対する「貢献」です。人々の健康寿命延伸に寄与し健康な未来を創造する薬局であり続けたいという思いから、予防医学や介護にならない為の健康教室を開催しています。サトウ製薬の象さんやコーワのケロちゃんコロちゃんが置いてあった昔の小さな街の薬局のように、多くの人が健康や病気に事を相談できる調剤薬局を目指します。

私個人は「感謝・報恩・愛」を大切にしています。私は歴史好きで、今の日本があるのは先人達が頑張ってくれたからだと思っています。そして、それを知り、見返りを求めることなく子ども達の世代に受け継いでいくことが報恩にもつながり、愛でもって世の中に貢献したいと考えています。

 

  • 今後の展望を教えてください。

薬局がただ単に薬局であるのではなく、薬剤師にもっと活躍してもらいたい。企業に行って健康教室や予防医学の講座を開催していきたいと思っています。薬剤師を世の中的にどう活用していくか、医療のことを知っているわけだからお役に立てると思うんですよね。健康でないとパフォーマンスが下がりますし、企業にとっても社員の健康って重要です。処方箋に関わらず、健康の価値を伝え、実際に健康リテラシーを高める活動で、企業や地域に貢献していきたいですね。

 

世のため、人のために目の前にある自分のできることをする、とおっしゃる姿が印象的な河村社長でした。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)