本物を通じて社会の変革を

合同会社 才有る者の楽園 代表社員/CEO 山本 高資さん

”本物を通じて社会の変革を”
AIコンサルティングや経営支援の分野で注目を集める、合同会社「才有る者の楽園」代表の山本高資さん。
営業の現場からスタートし、ソフトバンクで全国トップ(部門別営業成績)の実績を持ち、海外留学、複数企業の創業・経営を経てAI時代の経営改善に取り組むまで——。
異色のキャリアの裏には、「本物の可能性を追求する。」という一貫した信念がありました。

—キャリアの原点 ―
苦境から始まった挑戦
山本さんの出発点は大阪。京都の大学では生物工学を専攻しながら、起業家サークルに所属。周囲の「安定した進路」に違和感を抱き、あえて就職活動をやめて挑戦の道を選びました。「自分はどう生きたいのか?」その問いに導かれ、営業職として社会に飛び込みます。最初の職場は、ケーブルテレビやネット回線を飛び込み営業で売るハードな環境。飛び込み営業そのものは苦では無かったのですが、上司は”死ね!”しか言わない、同僚は唾を吐く、お客さんは物を投げる人もいる環境。「正直、辛いことの方が多かったですが、今となっては貴重な経験です。笑」と山本さんは笑いながらお話してくれました。その後、東京に活動拠点を移し、ソフトバンク(当時:ソフトバンクBB社)で働き始め部門別で営業成績日本一を獲得。「特別なことをせず、ただ”ひたすら顧客の利益をかんがえる事が自分の成果に繋がること”に気づけました。」

—転機 ―

アメリカで見た「自由な学び」
営業職としてささやかな成功の後、「医師になりたい!でも狭い世界は嫌!」という思いからアメリカへ。世界中から天才が集まるというYale大学を訪問。親切な学生のお世話
になりながら、寮に泊めてもらい講義に潜り、現地の生のリベラルアーツ教育を体感。実はアテンドしてくれた学生がYaleの主席だと滞在した最後の方に知りました。3〜4カ国語話せるのは当たり前、東大以上に優秀でもユニークネスが無ければ足切り。その層の厚さにも圧倒されました。その後、7カ年の留学計画を立てリベラルアーツに定評があり、アットホームであるという噂のあったOhio Northern Universityへ編入し、念願のチェロの練習をしつつ、応用物理学を中心に学びました。「英検3級に合格しないレベルから3か月で留学を決め、孫正義さんの逸話には劣りますが、試験で交渉して、入学に何とかこぎ着けました。でも、そこで“リベラルアーツの有用性と最後は根性、そして何より環境と資本であることを学びました。」父親の交通事故をきっかけに帰国せざるを得なかった山本さんは、悩んだ末に日本で起業の道を歩み始めます。

—起業家としての挑戦—

2014年、株式会社Lux et Naturaを創業。「食と健康」をテーマにコンサルティングや携帯代理店事業を展開し、のちに日本文化の保全活動へと事業を転換。2019年にはオランダ・ハーグへ移住し、日本の古物や伝統文化をヨーロッパ全土に広める事業を始めました。「現地の経営者たちと強い信頼関係を築き、サザビーズに次ぐ、EUで2番目に大きなオークション組織のディレクターと密になり、提携が決定。でも、コロナ禍で人や物流も止まり、事業継続が難しくなり、日本に帰国しました。

—AIの可能性と本物が輝く社会へ—

帰国後は、コロナ禍で困っていた世界的にも非常に高品質のオリーブオイル生産者さんを支援。こんなに素晴らしいものでも、対面で無ければ売るのが難しいことを痛感し、営業だけでは無く、”マーケティング”の重要性に気づく。会社を譲渡し、その後、とあるマーケティング会社の会長に師事。東京で狂ったように働く。

そして、再独立。

営業・マーケティング支援から事業を始め、その後、SNS、クリエイティブ、PR、生成AI関連の4社の事業会社の立ち上げに役員として参画。
更なる顧客還元が出来る企業を設立したいと思い、役員を辞して、2024年12月、合同会社 才有る者の楽園を設立し、代表社員/CEOに就任しました。事業内容は、実務に役立つAI事業改善、オーダーメイド研修、新規事業開発などです。

—経営哲学 ―

「本物を通じて社会を変革したい」そう語る山本さんの経営観は、小手先の映えや美しさよりも、泥臭くコツコツ信頼を積み上げて本物でありつづけることを大事にする姿勢にあります。「AI全盛期だからこそ、
人間の中身が問われる時代である」と山本さんは強く断言されました。

—今後の展望 ―

直近は、今の事業を拡大しつつ、「私一人の技だけでは無く、唯一無二ではあるが、もう少しスケールする様な事業モデルを作っていきます。M&Aなどを活用し事業を大きくした後、3〜5年以内には、医療やディープテック領域への投資や事業展開をしたい。」と考えられているようです。

—起業を志す女性・ママたちへ—

「正直、一般の方には、サラリーマンの方が安定していて、お薦めです(笑)。でも、もし起業するなら“準備”がすべて。準備無く成功出来るのは、一握りのカリスマだけです。そして日常からアンテナを張って、人との繋がりを大切にすることが本当に大切です。本当に良い情報は、信頼関係のある人にしか流れませんから。」
さらに、「どれくらい稼ぎたいのか」「何のためにやるのか」を明確にすることの重要性も語ってくれました。
「月5万円稼ぎたいのか、50万円なのかでやることは全然違います。だからこそ、広告などに安易に踊らされずにしっかりと“自分の人生の目的”を見据えてから起業して欲しい。」と経験も踏まえたお言葉でした。

 

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